晒し木綿の選び方。野良着や草木染めに使うたまゆらの晒し木綿

たまゆら制作に使う晒し木綿の紹介です。

世の中には様々な晒しが流通しています。

和服屋に行けば必ずといっていいほど晒しは売っていますし最近はコロナウィルス予防策としてどの家庭でもハンドメイドでマスクを作っているようです。春先から夏頃までは自粛期間もあって晒しもミシンも品切れや品薄になっているようでした。

たまゆらで使う晒しは無蛍光の生成り晒しを使用しています。化学糊(PVA)、漂白剤、蛍光増白剤、化学染料などを一切使用せずに糊や油分などを取り除く高度な精練をしている吸水性に優れ、生地色はベージュに白を足したイメージのアイボリー色です。

よくある晒しの規格の判断材料は

文規格(総理) 20番糸 使いやすさが特長の晒。着付けの補正、草木染めで布巾に使用します。

岡規格 30番糸 平織りの生地です。 細い糸を使用したきめの細かい滑らかで上質な雰囲気の晒し木綿です。 襦袢、浴衣、ふんどし、高級和手拭いなど。

特岡規格 岡晒よりも縦糸と打ち込みを増やした最高級の晒し木綿。晒しの最高峰の生地で野良着を作り草木染めをしています。

比べてみないとピンとこないので並べて比較してみます。

全て文規格です 色味の違いをみていきます。

左 化学糊(PVA)を一切使用しない晒

中  無蛍光晒 (蛍光増白剤を使用しない晒)

右 生成り晒 酵素によって精練された晒

色味の違い。

左  特岡規格 科学糊不使用

左から2番目 岡規格 科学糊不使用

右から2番目 岡規格 無蛍光晒

右  岡規格 生成り晒し

次は文規格と岡規格。

糸の打ち込みと20番と30番の違いも見ていきます。

たまゆらで使用している晒しです。

岡規格と文規格を用途によって使い分けています。

左 生成り岡規格 右 生成り文規格

色は白って激しく主張していない優しい白です

生成りほど黄色くもなく柔らかいアイボリーってところでしょうか。

どちらもしっかりしているけれども並べると糸の細かさ打ち込みの違いを垣間みることができます。

左 無蛍光 岡規格

右 無蛍光 文規格

左 特岡規格 科学糊不使用

右 岡規格  科学糊不使用 

糸の打ち込みに注目!ようくみないとわからないけど確かに違うのです。

手にとれば一目瞭然。特岡職人技ー。

左 岡規格 科学糊不使用

右 文規格 科学糊不使用

特岡左と文右を並べてみると。

(科学糊不使用)  

おー。

ついでにドビー織も。

これは言わずもがな赤ちゃんの布おむつの定番。  

我がたまゆら自然栽培園で育てている綿花で糸を紡ぎ織り上げて作っていく手仕事とは別の今職人さんたちが作り上げてくれている生成り晒し木綿のご紹介でした。

餅は餅屋。蕎麦は蕎麦屋。とはよくいったもんです。

皆様も晒しをご購入の際はぜひ参考にしてみてください。