3日坊主にならない。植物との暮らし方

体に触れるもの。体を作るもの。世の中の意識は高まり、原材料の表示、作っている会社の概要、どこでどんな人が。。。?と知ろうと思えば検索すればスマホやタブレットから知りたい事を知りたい所まで知ることができるようになった昨今。

様々な事に挑戦しては飽き、胸高鳴る事に出会っては手を出していたエネルギッシュな若かりし頃とは違い、目の前の事を丁寧に大事に進めていきたい年初め。

まさに年末から続くお家のお片付けもそう。ステイホームの風潮とは関係なしに元々お家好きの人は結構存在するように思う。掃除道具も買い揃えては無くし、重曹を使ったりクエン酸を薬局で購入したりと都会にいる頃の消費者ループからは逃れることができている。島に来てからというもの念願の植物に寄り添い、大地に根付く生活がしっくりきている事も実感している。

春が来れば新芽のよもぎやハーブを虫除けスプレーに、夏の糸瓜でたわしを作り、秋にススキの箒を作り心軽やかに掃除を進め、冬になれば畑の冬ごし準備で出てくる作物でリースやらしめ飾りなどを作る。他愛もないことのように思うけど毎日が恩恵と感謝に溢れてくる。

実際そういった持続可能で自然に寄り添う生活をしている人は一昔前とは違って地球的規模で増加傾向にあるようだ。

今年のたまゆらはそういった植物に寄り添う暮らしの雑貨を溢れさせたい。

ストレスなく継続させ、なんとなくでも続けることは実はヨガの実践にも似ている。それは日々の草むしりでもリボンが反対にならぬよう丁寧に紐を結ぶのも同じく呼吸をするかの如く自分の一部となることなのだろうか。

消費者ループの中に入っていたり、時短と言って足はやに通り過ぎてしまう事もあるし実際それが大切な時もある。だけれども安価に手に入れた思いや物語のないものは無くしてもまた購入してしまうが、ものが生まれて出来上がるまでの工程の何処か一つに自分の手がほんの少し加わるだけでそれはこの世に一つしかない物語のある宝物になるのである。

これが島に来て植物と暮らして実際感じていることの率直な思いのようだ。

掃除といえば埃やダニの問題もあるのでそういった環境から逃れることが大事な人もやはり多いように思う。自律神経が弱くなり体温調節ができなかったり体を家電に守ってもらうのが必要な人も増加傾向にある。なかなか休みを取ってもいつもと違った環境や制限もあるこのご時世、次世代に有毒なものを増やさず、残さないために家の中に天然繊維や無農薬、プラスチックフリーなど実践していく。大思想ではなくできることを続けっれる分だけ。

今年は家の目の前にのんびり過ごしてもらえるような宿もオープン予定。いろんな暮らし方、環境配慮へのそれぞれの価値観。どんなこともアンテナ広げて探っていきつつ、生活に彩りを加えていけるように羽ばたく予定。2022年 今年も何かどこかのご縁と共によろしくお願いします。

家の住人のアレルギーが一人から二人に、(アンティーク着物特有の樟脳やカビ、埃など敏感な人には致命的なのだ)京都の時のようにお着物で生活する事も減り、アンティーク着物の取り扱いが難しくなったのでお着物は一旦棚に。

布への愛情は変わらないので日常や野良作業をする時の小物は消えないけれどやはりこの生活をさらに歩くために身の回りの体に触れるもの、体を作るものに焦点を当てていくのが一番自分らしい選択のような気がする。寄り道や優柔不断が大好物なのでここに辿り着くまでに時を有したがまそれはそれで良し。全て肥やしとなりなりていくことを願って。

たまゆら 玲子