ポニーと暮らす

11月に11歳のポニーがうちに来た。1111。始まりの予感しかないこの高揚とした気分。いつ以来だろうか。

体高は100センチ前後。牛柄の女の子。「とにかくおとなしい懐っこい赤ちゃん。」バクロさんの語りが始まった。ここらの風習では家畜商の方達をバクロさんと呼ぶ。。柿農家の現状やら、国産和牛特上Aランク800円弁当のからくりや、赤肉ではなく白肉が稀に生まれる神戸牛の品種と系統の父親牛の話、実際どーなん?的な自分が育てた牛の味の話。広がる景色は人参畑から和三盆糖畑へ流れていく中、アルフォードという動く談話室のような乗り慣れない乗用車の中で、バクロさんの“語り“を聞いている時間はまさにリアルファンタジー。水牛の出産に立ち会い、おっとりとした雄の水牛の赤ちゃんの世話をしていた30年前をもやーと思い出しながら、新しい馬科の仲間との暮らしを思い描いていた。

“月“

背中に楓模様のあるポニーをひとめ見て息子が命名。名前に楓の文字を使う息子は相棒ができる!とまだ知らぬ生物に心躍らせている。

畑のお供が増えた。これからのポニーとの暮らしを記していこうと思う

三日目の夜、3頭で嵐を共に過ごす。

次の日からはヤギと日向ぼっこするようになった。

始まりの予感である。